数年前から新聞やテレビ、情報サイトなどのメディアで「メンタルヘルス」というキーワードを見かける機会が多くなりました。メンタルヘルスとは心の健康のことを言いますが、メンタルヘルスに注目が集まるようになったきっかけはうつ病など心の病を抱える患者数の増加と、自殺者数の増加です。メンタルヘルスに支障をきたすと自ら命をたってしまう危険もあるのです。IT業界は特にストレスがたまりやすいと言われていますので、エンジニアは注意が必要です。メンタルヘルスに不調を感じたら、早めに対処し、心の病を予防しましょう。
メンタルヘルスに注目が集まっているの記事一覧
よく聞くようになった「メンタルヘルス」という言葉は、労働者の心身の健康や生活の質などに影響を与える可能性のある精神的問題などを指します。メンタルヘルス不調の代表はうつ病ですが、その他にもパーソナリティ障害や適応障害など様々な種類があります。現在、メンタルヘルス不調で通院している患者はかなり増えており、うつ病については6人に1人が診断されている状態です。しかし、このうつ病ですが、全ての患者がうつ病というわけではなく、うつのような症状が見られる「仮想うつ」のように障害ではないものも含まれています。
日本は、短い間に急激な社会の変化を経験してきたということから、それに伴ってメンタルヘルスの不調を訴える労働者が増えました。特に、労働者の働く環境や求められる能力などが大きな負担となり、健康問題を引き起こし、最終的には過労で自殺してしまう人も出てきました。自殺が労災認定されるようになってから、企業はメンタルヘルス対策に乗り出すことになります。しかし、未だその対策は全ての企業で十分とは言えず、労働者が自分で積極的に対策することが求められているのです。
IT業界は、人手不足と納期の関係などから徹夜で仕事をすることも多く、長時間労働などが原因でストレスを溜めやすくなっています。また、IT技術は進歩のスピードが非常に速いため、常に新たな知識を得なければなりません。しかし、年をとるにつれて覚える能力は衰え、次第に将来への不安を感じるようになります。その他にも、ITエンジニアの多くがコミュニケーション不足だと言われており、人間関係のストレスからメンタルヘルス不調を引き起こしています。